電報には、大きく分けて「お祝い電報」と「おくやみ電報」があります。
お祝い電報は、結婚式、入学式や卒業式、出産など、人生の節目になるイベントに直接お祝いを伝える代わりに送る電報です。
おくやみ電報は、葬儀(お通夜や告別式)、各種法要(四十九日法要や一周忌の年忌法要など)といったおくやみ事に駆けつけられない時に送る電報です。お葬式などの対応に追われるご遺族に配慮しつつ、おくやみの言葉を送ることが出来ます。
どこに送る?
結婚式などの式場に送る場合は遅くとも式の前日までに手配します。職場や個人宅に送る場合、確実にその人の手に渡るよう、部署や部屋番号もしっかりと確認しましょう。
誰宛に送る?
結婚式の場合は新郎新婦の連名宛が一般的ですが、どちらかと面識がない場合、新郎か新婦宛になるケースもあります。新婦だけに送る場合は旧姓で送るのが慣例ですが、新姓宛で送る場合は新郎との連名にするとよいでしょう。
差出人は?
2~3名の場合は個人名の連名でもOKですが、それ以上になる場合は「●●一同」などとまとめましょう。
結婚式などの日時や、会場の住所・会場名を予めきちんと確認する
忌み言葉を避ける
結婚式の場合、別れを連想させる「切れる」「分かれる」「重ねる」「終わる」「帰る」といった言葉は避けましょう。「いろいろ」「くれぐれも」「ますます」など、同じ言葉の繰り返しにより再婚をイメージさせてしまう「重ね言葉」も避けたほうがよい言葉です。
この他にも、出産には「流れる/落ちる」、新築には「火/倒れる/潰れる」など、祝い事に応じた忌み言葉があります。そういった言葉が文中にないか、きちんとチェックしましょう。
ご不幸を悼む思いや、ご遺族への励ましの気持ちを伝えましょう。忌み言葉は避け、宗教に配慮した文章を選びます。
どこに送る?
葬儀が行われる寺社・斎場など(自宅での葬儀の場合は自宅)の住所に送ります。
誰宛に送る?
斎場へ送る場合は、喪主あてにフルネームで送ります。
確実なお届けのために、出来れば喪主名・故人名の両方を記載しておくとよいでしょう。
喪主氏名がわからない場合は「●●(故人の姓)家、ご遺族」とします。
社斎のように企業や団体が主催する場合は、葬儀責任者、部署、主催者宛にします。
差出人は?
差出人はフルネームで、ご遺族の方が差出人と故人の関係を推察できるような書き方がよいでしょう。
例)○○高校 ○年卒業生 □□□□
例)○○会社 営業部 □□□□
また、2~3名の場合は個人名の連名もOKですが、それ以上になる場合は「●●一同」などとまとめましょう。
一般に以下のような敬称が利用されます。
受取人の実の父:ご尊父[そんぷ]様、お父様、お父上(様)
受取人の妻の父:ご岳父[がくふ]様
受取人の実の母:ご母堂[ぼどう]様、お母様、お母上(様)
受取人の妻の母:ご岳母[がくぼ]様、ご丈母[じょうぼ]様、ご外母[がいぼ]様
両親:ご両親様、ご父母様
夫:ご主人様、ご夫君様
妻:ご令室[れいしつ]様、ご令閨[れいけい]様、奥様
祖父:お祖父[じい]様、ご祖父[そふ]様
祖母:お祖母[ばあ]様、お祖母[そぼ]様
息子:ご子息(様)、ご令息(様)
娘:ご息女(様)、ご令嬢(様)、お嬢様
兄:兄上様、ご令兄[れいけい]様、お兄様
姉:姉上様、ご令姉[れいし]様、お姉様
弟:ご令弟[れいてい]様、弟様
妹:お令妹[れいまい]様、妹様
家族:ご家族様、皆様、ご一同様
式の日時や、会場の住所・会場名を予めきちんと確認する
忌み言葉を避ける
<不幸が重なる印象を持たせる言葉>
重ね重ね・またまた・たびたび・いよいよ・再三・再び・くれぐれも・追って など
<不吉な数字>
「九」「四」(「九」は苦しみに通じ、「四」は死に通じるから)
<不幸な言葉>
苦しむ・迷う・浮かばれない など
<死を直接的に表現する言葉>
死ぬ・死亡する・倒れる など